へぶんずぷれいす

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□ かじゅモモ □

フェイク

***嘘***

「先輩なんてもういいっす!大っ嫌い!」


………


心にも無いことを叫んで、飛び出した街は、イラつくくらいキラキラしていた。
先輩は、追いかけてきてくれなかった。
悔し涙が零れる。
とぼとぼと街を歩く。
なかなか温かくならない、そんな、春の出来事。


「先輩はばかっすよ…。」


それでも好き。
不器用で意固地だけど、好き。


『他に好きな人ができたら、私に遠慮しなくていい。』


そんな言葉要らない。
明日、例え貴女が遠くに行っても、私の気持ちは変わらない。


私には貴女がいればいい。


それ以外、いらない。
興味ない。
例え、友達が増えたとしても、それはそれでしかない。
貴女がいなければ、私は、存在しないのだから。


………


いつの間にか、足は、あの鳥居に向かっていた。
初めて先輩とデートした時に待ち合わせに使った場所。
あの時から、まだ一年も経っていない。
例えば、私が、もう少し早く生まれていたなら…。
そうならよかったのだろうか。
私が子どもなのか。
だから、先輩に嫌われてしまったのかもしれない。
だから、だから…。


じわーっと溢れ出した涙が、ぼたぼたと落ちて地面に水玉模様を作った。
鳥居に寄り掛かって、膝を抱えて座り込んだ。


私は、存在しない。
こうやって泣いてても、誰も気にも留めないのだ。
私は―――


「モモぉっ!!」


「!?」


がばっと頭を上げる。
そこには、先輩がいて。
肩で息をして、苦しそうに。


「はぁはぁ…すまなかった。」


存在しないはずの私は、貴女に簡単に捕まる。


「………。」
「…好きだよ、モモ。」
「……嘘。」
「嘘じゃない。好きだ。」
「好きだったら、あんなこと言わない。」
「あれは…おまえのことを―」
「そんな優しさはいらないっす!!」
「―っ。」
「私は、先輩しかいらない。先輩が私をいらないというなら、
私はまた存在しない私になるだけ、私のためなんていらない、
私は、私は――――!」


ざわっと、行き来する人々が、こっちを見る気配を感じた。
これだけ大声を出せば、存在感のない私も皆から見えるようになる。


「――すまない。私は、怖かったんだ。」


言葉が詰まって、膝を抱えて泣く私。


「…お前と離れてしまうことよりも、お前が離れてしまうことが。」
「………。」
「それなら…、先に…。」
「ありえないっすよ。」
「………。」
「私に、先輩以外の人なんて、ありえないです。」
「モモ…。」
「…抱きしめてください。」
顔をうずめたまま、告げた。
ぎゅっと抱きしめられた。
また、涙がこぼれた。
街の人たちは、私たちを見失った。
「モモ。顔をあげて。」
「…。」


泣いてる先輩を見たのは、その時が初めてだった。


「…私は、いや、言い訳はもうしない。」
「………。」
「あ……あいしてる。」


いつまでも傍にいてほしい。
少しの期間、離れ離れになっちゃうけど。
毎日連絡する。
時間を取って、帰ってくる。
それで、いつかじゃなくて絶対にずっと一緒にいられるように…。
約束する。


「私は、君がほしい。」
「………もう、ずっと先輩のものっす。」
「!?そ…そうか。」
「はい。」
「………。」
「先輩。」
「うん。」
「大好きっす。」
「…私もだ。」


震えるキス。


約束のキス。


これは、嘘なんかじゃない。


そこには、愛しかない。



end



*あとがき*
特に意味はないんだけども、昨日頂いたかじゅもも本読んで、なんとなく。
こんな話、もう書いてない?と思いつつ、過去は振り返らない←
『私が男だったらよかったのか。』って台詞いれようかと思ったけど、
あまり好きな台詞じゃないから入れなかった。
次は、もっといちゃらぶしてるかじゅもも書きます。
ありがとうございました。
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Date:2010/04/19
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