へぶんずぷれいす

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□ 部キャプ □

※注意※
内容に原作ネタバレ含みます。
その点だけご了承ください。






ずっと、ずっと、あなたと、一緒にいたいのです。





「いい天気ねー。」
「はい。」



不謹慎だけど、今の状況が、嬉しくて仕方ない。
全国大会の初戦までの空き時間。
私は、ずっと、想っていた彼女と一緒にいる。
いつもと変わらない様子だけれど、初めての全国大会、緊張していないはずがないと思う。
気分転換になればと誘った買い出し、快く承諾してくれたことも嬉しかった。



「これで、全部で大丈夫?」
「はい、大丈夫です。」
「はーい。よっと。」
「あ、私が持ちますよ!」
「ん?いいのよー。そんな重たくないし…。」
「だめっだめですっ!」
「あはは、じゃ、半分こ。」
「え?」
「ん?持ってくれるんでしょう?」
「あっ、…はい。」
「ふふっ。さ、帰りましょう。」



2人で並んで、来た道を戻って行く。
がさがさと、袋の音。
近くてそれでいて触れ合うことのない距離。
少しだけ、背の高い彼女を見つめて、見惚れてしまう。



「それにしても、東京は暑いわねー。」
「はい。」
「まだ、二日目だけど地元が恋しいわー。」
「はい。」
「まぁ、後、一週間くらいは帰れないけどね。」
「はい。」
「……美穂子?」
「はい。」
「………。」
「あ。」
ぼーっとしてしまっていた。
彼女の横顔をほんの少し後ろから、言葉を紡ぐその唇を見つめていた。
「あはは。」
「………。」
「暑い?」
「………。」
こくりと頷く。
「私も、暑いわ。」
にっこりと微笑む。
みーんみーんみーんと、少し遠くで、セミが鳴いていた。
汗が、首筋を滑っていった。
その唇は、饒舌で、意地悪で、だけど、優しい。
「暑いと、ぼーっとしちゃう。」
「……はい。」

一瞬だけ触れて、息が詰まった。
夏のせいだけではない熱。
暑くて、熱くて、クラクラした。


「少し。」
「………。」
「遠回りして帰りましょう?」
「……はい。」



カンカンカン――



踏切に遮られて立ち止まる。
袋を持った手。
コツンと、当てられる。
見上げると、鮮やかな青空に微笑む貴女。
ゴトンゴトンっと、いくつもの電車が通り過ぎていく。
長い長い踏み切り。



「都会の踏切は開かずの踏切っていうけど、…本当ね。」
「そうですね。地元だと、こういうことないですから新鮮ですね。」
「えぇ、それに。」
「はい。」
「この時間の分、長く一緒にいられるわね。」
「……上埜さん。」
思わず、目を見開いて顔が赤くなるのがわかる。
「ふふ、美穂子顔が真っ赤よ。暑い?大丈夫?」
ちょっと、悪戯っ子の目で、愉快そうに笑った。
私は、視線を落として、小さく頷いた。
「…大丈夫です。でも、あつい……です。」
「……私も。」
「………。」
「あついわ…。」




じりじりと焼けるような暑さに、じわりと滲む汗。
触れあった手はそのままで。
もう少し、もう少しだけ。
買ったジュースは温くなってしまうけれど。




もう少しだけ、2人で―――。




fin

7/25の咲祭2にて無料配布させていただきました。
イベントから一週間ほどたったので、こちらにのせますです。
友達がとても気に入ったくれたようで、私的に満足です。
こんなふうなことがあればいいなぁと思う次第ですね。
部キャプ素敵です。
夫婦です。
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Date:2010/08/02
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